PR

VPSのWordPress構築検証:Ubuntu Server 24.04にWordPressをインストールして初期設定を行う

WordPressのロゴを頂点に、それを支えるUbuntu、Nginx、PHP、MariaDBのロゴが描かれた、WordPress環境構築のイメージイラスト Ubuntu
この記事は約8分で読めます。
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

はじめに

前回までに、Webサーバー(Nginx)、プログラミング言語(PHP)、そしてデータベース(MariaDB)の導入と設定が完了しました。データベース側では、すでにWordPress用の「箱(データベース)」と「鍵(ユーザー)」が用意されている状態です。

シリーズ第4回となる今回は、いよいよWordPress本体をインストールし、ブラウザからアクセスして初期設定を行います。

今回の手順を終えると、実際にWebブラウザ上でWordPressの管理画面が表示され、サイトとして動き出します。

今回の作業の流れ

  • WordPress本体のダウンロード
  • 公開ディレクトリへの配置と権限設定
  • Nginx設定の修正(WordPress対応)
  • ブラウザでのインストール実行

WordPress本体のダウンロード

まずは、WordPressのプログラム本体をサーバーにダウンロードします。 作業は一時的にホームディレクトリで行います。

まず、ホームディレクトリに移動します。

cd ~

次に、インターネット上から最新の日本語版WordPressをダウンロードします。

wget https://ja.wordpress.org/latest-ja.tar.gz
  • wget: Web上のファイルをダウンロードするコマンドです。

ダウンロードした圧縮ファイルを解凍(展開)します。

tar -xzvf latest-ja.tar.gz
  • tar: ファイルを圧縮・解凍するコマンドです。
  • -xzvf: 「解凍する(x)」「gzip形式(z)」「詳細を表示する(v)」「ファイルを指定する(f)」というオプションです。

解凍が完了すると、現在の場所に wordpress というディレクトリが生成されます。

公開ディレクトリへの配置

解凍したWordPressのファイル一式を、Webサーバー(Nginx)が公開しているディレクトリへ移動します。

※第1回のNginx構築時に設定したドキュメントルート(例: /var/www/html/var/www/yourdomain.com)に合わせて読み替えてください。ここでは標準的な /var/www/html を例に進めます。

まず、念のため既存のHTMLファイルなどを削除してディレクトリを空にします。

※ 注意
このコマンドは指定したディレクトリ配下をすべて削除します。
実行前に、削除対象のパスが /var/www/html であることを必ず確認してください。

sudo rm -rf /var/www/html/*

次に、先ほど解凍したWordPressの中身をすべて公開ディレクトリへ移動します。

sudo mv wordpress/* /var/www/html/

不要になった空のフォルダと圧縮ファイルを削除して、お掃除します。

rm -rf wordpress latest-ja.tar.gz

権限設定(重要)

WordPressを正常に動作させるためには、ファイルの「所有者」をWebサーバーの実行ユーザーに変更する必要があります。 これを行わないと、「画像がアップロードできない」「プラグインが更新できない」「設定ファイルが書き込めない」といったトラブルになります。

UbuntuのNginxの標準ユーザーである www-data に所有権を変更します。

この設定により、WordPress がファイルの更新やプラグインのインストールを行えるようになります。

sudo chown -R www-data:www-data /var/www/html
  • chown: ファイルやディレクトリの所有者を変更するコマンドです。
  • -R: 指定したディレクトリの中にある全てのファイル・フォルダに対して、再帰的(一括)に変更を適用します。

なお、本番環境ではセキュリティを重視し、書き込み権限を必要最小限に絞る運用(例:wp-content 配下のみ所有権を付与する)を行うケースもあります。

本記事では、まず動作確認を優先し、分かりやすさを重視した構成としています。

Nginx設定の修正

第1回で作成したNginxの設定ファイルは、単純なHTMLを表示するための設定でした。これをWordPressが動作するように修正します。

設定ファイルを開きます。(ファイル名は環境に合わせてください)

sudo nano /etc/nginx/sites-available/default

server ブロックの中にある location / の部分を中心に、以下のように修正・追記してください。 特に try_files の行と、index の行が重要です。

この設定がないと、WordPress の固定ページや管理画面で404 エラーが発生するため、必ず設定してください。

server {
    # (listen設定などはそのまま)

    root /var/www/html;

    # index.php を優先的に読み込むよう追加
    index index.php index.html index.htm;

    server_name _;

    location / {
        # リクエストされたファイルが存在しなければ index.php に転送する設定
        try_files $uri $uri/ /index.php?$args;
    }

    # PHPの処理設定(第2回で設定済みであればそのままでOK)
    location ~ \.php$ {
        include snippets/fastcgi-php.conf;
        
        # PHP-FPMのバージョンに合わせて記述(例: php8.3-fpm.sock)
        # 【注意】PHPのバージョンに合わせて記述してください
        # Ubuntu 24.04標準は php8.3-fpm.sock です
        fastcgi_pass unix:/run/php/php8.3-fpm.sock;
    }
    
    # (その他の設定はそのまま)
}

修正が終わったら保存してエディタを終了します。(nanoの場合は Ctrl+OEnterCtrl+X

設定に間違いがないか、構文チェックを行います。

sudo nginx -t

問題がなければ(successful と表示されたら)、Nginxを再起動して設定を反映させます。

sudo systemctl restart nginx

※このあとブラウザでのインストール作業を行う際に、 502 Bad Gateway エラーが出る場合は、PHPのバージョンが異なっている可能性があります。/run/php/ の中を確認してみてください。

/run/php/ に存在するソケット名と、nginx の設定で指定しているソケット名が一致しているかを確認します。

ls /run/php/

ブラウザでのインストール実行

ここからはサーバー上のコマンド操作ではなく、PCのブラウザからアクセスして設定を行います。

ブラウザのアドレスバーに、サーバーのIPアドレス(またはドメイン)を入力してアクセスしてください。

http://<サーバーIPアドレス>/

さあ、始めましょう!

WordPressのロゴとともに「ようこそ」画面が表示されたら、NginxとPHPが正常に動作しています。「さあ、始めましょう!」ボタンをクリックします。

データベース接続設定

ここで、前回(第3回)作成したMariaDBの情報を入力します。

  • データベース名: (前回作成したDB名 例: wp_db
  • ユーザー名: (前回作成したユーザー名 例: wp_user
  • パスワード: (前回設定したパスワード)
  • データベースのホスト名: localhost
  • テーブル接頭辞: wp_

入力後、「送信」をクリックします。 「インストール実行」というボタンが表示されれば、データベースとの接続は成功です。

うまくいかない場合

  • 「データベース接続確立エラー」と出る場合: パスワードが間違っているか、ユーザー名とDB名が逆になっていないか確認してください。
  • 「wp-config.phpファイルを作成できませんでした」と出る場合: 先ほどの「権限設定(chown)」が正しくできていません。もう一度コマンドを実行してみてください。

必要情報の入力

最後に、サイトのタイトルや、WordPressにログインするための管理者アカウントを作成します。

  • サイトのタイトル: ブログのタイトル(後で変更可能)
  • ユーザー名: 管理画面へのログイン用ID(半角英数推奨)
  • パスワード: ログイン用パスワード
  • メールアドレス: 管理用メールアドレス

「WordPressをインストール」をクリックすれば、すべての作業は完了です。

まとめ

これで、Ubuntu Server 24.04上にWordPress環境が構築されました。

  1. Nginx がリクエストを受け取り、
  2. PHP がWordPressのプログラムを処理し、
  3. MariaDB から記事データを取得して、
  4. Webページとして表示する。

この一連の流れがすべて整いました。

次回は、この環境をインターネット上で安全に公開するために、SSL(HTTPS)化の設定を行います。今のままでは通信が暗号化されていないため、必ず設定しておきましょう。

タイトルとURLをコピーしました