このページでは、個人的におすすめしたいVPSサービスを紹介します。VPSサービスを提供している会社はたくさんありますし、無料のお試し期間を設定しているところも多いので、価格面やサービス内容を見て、気になるところがあれば先ずはお試し期間を利用して使ってみると良いと思います。
さくらインターネット(さくらのVPS)
1996年創業の主にサーバーを扱う会社としては老舗で、レンタルサーバー、VPS、専用サーバー、独自ドメイン、SSL証明書などサーバーに関するサービスが充実しています。
VPSサービスとしては、1) 初期費用が無料、2) 14日間のお試し期間あり、3) 全プランSSD、4) Windows Serverが使えるプランありと、充実したラインナップになっています。
Windows Serverではなく、主にLinuxを使用するプランで料金を見てみると以下のようになっています(料金は本記事執筆時点の2020年6月23日調べで、いずれも月額税抜き)。
CPUコア数 | メモリ | SSD | 月額料金 | |
1) | 1 | 512MB | 25GB | 585~635円 |
2) | 2 | 1GB | 50GB | 800~900円 |
3) | 3 | 2GB | 100GB | 1,580~1,780円 |
4) | 4 | 4GB | 200GB | 3,200~3,600円 |
5) | 6 | 8GB | 400GB | 6,400~7,200円 |
6) | 8 | 16GB | 800GB | 12,000~14,000円 |
7) | 10 | 32GB | 1600GB | 24,000~28,000円 |
それぞれのプランで料金に幅があるのは、さくらインターネットの場合、VPSのサーバーが石狩、大阪、東京の3箇所に設置されており、石狩が最安値、東京が最高値、大阪がその中間となっています。
さくらのVPS は、より上位のプランへの「スケールアップ」が可能(下位プランへのスケールダウンはストレージ容量が減らない場合に限られているので、実質的に無理)であり、また、プランは変更せずに最初に1回だけ費用を支払うことでSSDの容量を増やすことができる「ストレージ変更オプション」(変更後のSSDの容量、変更料金はプランによって異なります)、VPSの外部にストレージを追加する「追加ストレージ」(石狩と東京のみ対応、追加する容量によって月額料金が異なります)といったサービスが充実しているので、先ずは低料金のプランから始めて、あとから自分の使い方に合わせたプランへ変更することができる利点があります。
個人で初めてVPSを利用するという方は、先ずはコア数2・メモリ1GB・SSD50GBのプランか、コア数3・メモリ2GB・SSD100GBのプランのどちらかから始めるのが良いのではないでしょうか。コア数1・メモリ512MBのプランもありますが、このプランではLinuxサーバーは動作が軽いとは言っても、十分な性能が発揮できないかと思われます。
Conoha VPS
こちらもインターネット事業の開始は1995年と老舗のGMOインターネットが運営しているサーバーサービスで、レンタルサーバーやVPS、データベースサーバー、メールサーバーなどのサービスを展開しています。
VPSサービスとしては、1) 初期費用が無料、2) 最低利用期間が無く1ヵ月に満たない場合は時間単位の料金設定、3) 全プランSSD、4) Windows Serverが使えるプランありと、充実したラインナップになっています。
こちらも主にLinuxを使用するプランの料金を見てみたいと思います(料金は2020年6月23日時点、いずれも月額税抜き)。
CPUコア数 | メモリ | SSD | 月額料金 | |
1) | 1 | 512MB | 30GB | 620円 |
2) | 2 | 1GB | 100GB | 880円 |
3) | 3 | 2GB | 100GB | 1,680円 |
4) | 4 | 4GB | 100GB | 3,280円 |
5) | 6 | 8GB | 100GB | 6,680円 |
6) | 8 | 16GB | 100GB | 13,000円 |
7) | 12 | 32GB | 100GB | 26,000円 |
8) | 24 | 64GB | 100GB | 49,000円 |
さくらのVPSと比較して、各プランの月額料金に大きな違いはないものの、上位プランはCPUのコア数が多い、下位プランはSSDの容量が多いという特徴があります。ただ、下位プランにおいても、さくらのVPSは1回だけ支払うオプション料金でストレージを2倍にするサービスがありますが(メモリ1GBプランでSSDを50GBから100GBに拡大するのは1,000円、メモリ2GBプランでSSDを100GBから200GBに拡大するのは2,000円)、ConohaのVPSはそうしたオプションが無く、追加のストレージは200GBで月額2,500円、500GBで月額4,500円となっています。
一方で、ConohaのVPSは、スケールアップとスケールダウンが双方向で可能とされており、さくらのVPSと比較して、プランの変更が柔軟にできることが特徴となっています。
「さくらのVPS」の「メモリ1GB/2GBプラン」がおすすめ
今回ご紹介したサービスよりも低価格なものや、回線容量が高速なものなど、VPSのサービスを提供している会社は他にもたくさんありますので、Googleで検索して自分の好みのサービス会社を探してみるのが良いと思いますが、個人的には「さくらのVPS 」の「メモリ1GBプラン」または「メモリ2GBプラン」がおすすめです。
私のように初めてVPSを利用するような方であれば、月額800円から始められる「メモリ1GBプラン」で実際にサーバーに触れてみるのが良いと思います。あくまでも個人的な感想ですが、HDDのレンタルサーバと異なり、SSDを使えるようになるだけでもWordpressはサクサク動くようになります。SSDが50GBであるため容量が小さいと思われる場合は1,000円を1回払うだけで100GBまで拡張することができます。サーバーに慣れてきて、ブログ以外の使い道として、何かしらのアプリケーションを動かすようになったら「メモリ2GBプラン」に移行するのも良いと思います。
「さくらのVPS 」は、ブラウザ上で操作可能なコントロールパネルの機能も充実しており、自分が使いたいOSを選んで自動的にインストール、初期設定を行ってくれる標準セットアップ機能もありますし、一部のアプリケーションのインストールを自動で行ってくれるスタートアップスクリプト機能なんかもありますので、レンタルサーバほど簡単ではないものの、初心者をサポートしてくれる機能も充実しています。
皆さんも月額数百円~2千円程度で自分専用のサーバーを持ち、サーバー生活を始めてみませんか?