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Windows11 HomeとUbuntuでSambaを安定運用するための設定手順【実運用向け】

windows11-ubuntu-samba-stable-setup Ubuntu
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なぜSambaの設定を最初からやり直すことにしたのか

UbuntuとWindowsでSambaによるファイル共有を使っていると、
「一応つながってはいるけれど、本当にこれで正しいのか?」
と感じる場面が出てくることがあります。

私自身、以前の記事で紹介した設定でも、
WindowsからUbuntuの共有フォルダにアクセスでき、
ファイルの読み書きも問題なく行えていました。

それでも、使い続けるうちに、次のような状況になりました。

  • 再起動すると、なぜか共有フォルダにアクセスできないことがある
  • しばらく待つと直るが、理由はよく分からない
  • 設定は変えていないのに、挙動が変わることがある
  • 「今つながっている理由」を自分で説明できない

共有自体は成立しているのに、
トラブルが起きたときに落ち着いて原因を切り分けられない。
この状態を「安定して使えている」と言ってよいのか、
次第に疑問を感じるようになりました。

そこで今回は、
SambaとWindowsの設定をはじめから見直し、
長期的に安心して使える構成に作り直す
ことにしました。

今回の記事で目指すSamba共有のゴール

この記事では、
「とりあえずつながる設定」ではなく、
なぜその設定なのかを理解しながら作るSamba共有を目指します。

具体的なゴールは、次のとおりです。

  • Ubuntu側・Windows側の両方を正しく設定している
  • 再起動や環境変化があっても、挙動を想像できる
  • 共有できないときに、確認すべき順番が分かる
  • GUI任せにせず、設定内容を自分で把握できる
  • 個人利用として、無理のない運用ができる

そのために、この記事では、

  • Ubuntu側のSamba設定
  • Windows11 Home側で必要な設定・確認
  • コマンドの意味と、なぜその操作が必要なのか

を、一から順を追って解説していきます。

「設定を写して終わり」ではなく、
読んだあとに、自分の環境を説明できるようになること
ゴールに進めていきます。

Ubuntu側のSamba設定(安定運用を前提にイチから)

ここからは、Ubuntu側のSamba設定をイチから行います。
目的は「とりあえず共有できる状態」ではなく、仕組みを理解したうえで、安定して使い続けられる構成を作ることです。

Ubuntu側では、GUI操作に頼らず、設定ファイルとコマンドを使って状態を把握できる形にします。
こうすることで、トラブルが起きたときにも「今どうなっているか」を自分で確認できます。


Sambaのインストール

まず、Samba本体をインストールします。

sudo apt update
sudo apt install samba

特別なオプションは不要です。
Ubuntu 24.04 では、この時点で必要なサービス一式がインストールされます。

インストール後、Sambaサービスが起動していることを確認します。

systemctl status smbd

active (running) になっていれば問題ありません。

共有用ディレクトリを作成する

次に、Windowsから共有するためのディレクトリを用意します。
ここでは例として、/srv/samba/share を使います。

sudo mkdir -p /srv/samba/share

このディレクトリを /home 配下ではなく /srv に置く理由は次のとおりです。

  • 共有用途のディレクトリだと分かりやすい
  • ユーザーのホームディレクトリと役割を分けられる
  • 権限設定を整理しやすい

ディレクトリの権限を設定する

今回は「個人利用」を前提に、Ubuntuのログインユーザーをそのまま使って共有します。

sudo chown -R <ubuntuユーザー名>:<ubuntuユーザー名> /srv/samba/share
sudo chmod 755 /srv/samba/share

ここでは、無理に複雑な権限管理は行いません。
まずは分かりやすく、管理できる状態にすることを優先します。

Samba用ユーザーを設定する

Sambaでは、Linuxユーザーとは別に「Sambaユーザー」を登録します。
今回は、Ubuntuにログインしているユーザーをそのまま使います。

sudo smbpasswd -a <ubuntuユーザー名>

パスワードを求められるので、Windowsからアクセスするときに使うパスワードを設定します。

この操作で、

  • Linuxユーザー
  • Sambaユーザー

がひも付きます。


smb.conf を編集する

次に、Sambaの設定ファイルを編集します。

sudo nano /etc/samba/smb.conf

ファイルの末尾に、次の内容を追加します。

[share]
   path = /srv/samba/share
   browseable = yes
   read only = no
   valid users = <ubuntuユーザー名>

この設定の考え方は以下のとおりです。

  • path
    → 共有するディレクトリを明示する
  • browseable = yes
    → Windowsから共有が見えるようにする
  • read only = no
    → 書き込みを許可する
  • valid users
    → アクセスできるユーザーを限定する

最低限で、挙動が分かりやすい設定にしています。

設定ファイルの文法チェック

設定を保存したら、文法エラーがないか確認します。

testparm

エラーが出なければ、設定として問題ありません。


Sambaサービスを再起動する

設定を反映するため、Sambaを再起動します。

sudo systemctl restart smbd

これで、Ubuntu側の設定は完了です。


Ubuntu側で確認しておくポイント

この時点で、Ubuntu側として確認しておきたいことは次のとおりです。

  • smbd サービスが起動している
  • 共有ディレクトリのパスが正しい
  • Sambaユーザーが登録されている
  • 設定ファイルにエラーがない

ここまで整理できていれば、「Ubuntu側は正常な状態」と自分で説明できるようになります。

Windows11 Home側で行う設定と確認

Ubuntu側のSamba設定が正しくできていても、Windows側の前提が整っていないと「つながったり、つながらなかったりする」状態になりがちです。

ここでは、Windows11 Home側で最低限確認・設定しておくべきポイントを理由とあわせて整理します。

ネットワークの状態を確認する

まず、Windowsが「プライベートネットワーク」として接続されていることを確認します。

設定画面で、

  • 設定
  • ネットワークとインターネット
  • 接続中のネットワーク

を開き、ネットワークプロファイルが「プライベート」になっているか確認します。

Samba共有は、Windowsがネットワークを「信頼できる」と認識していないと、正しく動作しない場合があります。

コマンドプロンプトでIPアドレスを確認する

次に、Windows側のIPアドレスを確認します。

スタートメニューから「cmd」または「コマンドプロンプト」を起動し、次のコマンドを実行します。

ipconfig

ここで確認したいのは、

  • IPv4アドレス
  • Ubuntuと同じネットワーク帯にいるか

です。

Ubuntu側のIPアドレスと、先頭の数値(例:192.168.x.x)が一致していればOKです。

Ubuntu側へ疎通確認を行う

WindowsからUbuntuに通信できるかを確認します。

ping <UbuntuのIPアドレス>

ここで、

  • 応答が返ってくる
  • タイムアウトしない

状態であれば、Windows → Ubuntu の通信は問題ありません

この確認を行う理由は、

  • Samba以前に、ネットワークとして届いているか
  • 「つながらない原因」がSambaなのか、ネットワークなのか

を切り分けるためです。

エクスプローラーから共有フォルダにアクセスする

次に、Windowsのエクスプローラーから、Ubuntuの共有フォルダにアクセスします。

アドレスバーに、次のように入力します。

\\<UbuntuのIPアドレス>\share

ユーザー名とパスワードを求められたら、

  • Ubuntuのユーザー名
  • smbpasswd で設定したパスワード

を入力します。

ここで共有フォルダが表示され、ファイルの読み書きができれば成功です。

なぜ「IPアドレス指定」で確認するのか

最初の確認では、ホスト名ではなくIPアドレス指定をおすすめします。

理由は次のとおりです。

  • 名前解決の問題を切り分けられる
  • Sambaの設定そのものが正しいか確認できる
  • 「つながらない理由」を限定しやすい

まずは「IPアドレス指定なら確実につながる状態」を作ることが重要です。

資格情報が保存されているか確認する

一度アクセスすると、Windowsは資格情報を保存することがあります。

「資格情報マネージャー」を開き、

  • Windows資格情報
  • UbuntuのIPアドレスやホスト名

が登録されているか確認します。

誤った資格情報が残っていると、正しい設定をしてもアクセスできない場合があります。

Windows側で確認しておくポイント

ここまでの手順で確認しておきたいポイントをまとめます。

  • ネットワークがプライベートになっている
  • Ubuntuと同じネットワーク帯にいる
  • ping が通る
  • IPアドレス指定で共有フォルダにアクセスできる
  • 正しい資格情報を使っている

ここまで確認できていれば、Windows側も正常な状態だと説明できます。

設定後に確認しておきたいポイントと安定運用の考え方

Ubuntu側とWindows側の設定が一通り終わったら、次は「実際の運用を想定した確認」を行います。

ここでの目的は、完璧にトラブルをなくすことではなく、何が起きているのかを自分で説明できる状態にすることです。


再起動後に確認すること

まずは、両方のPCを再起動したあとに、同じように共有フォルダへアクセスできるか確認します。

  • Ubuntuを起動したあと、少し待ってからアクセスする
  • Windows起動後、IPアドレス指定で共有にアクセスする

再起動直後につながらない場合でも、「Ubuntu側が起動途中ではないか」「サービスは動いているか」といった確認ポイントが頭に浮かべば問題ありません。

Ubuntuが起動していないときの挙動を理解する

Ubuntuの電源が入っていない状態では、Windowsから共有フォルダにアクセスできないのは正常な挙動です。

この状態で、

  • ネットワークドライブの割り当てが切れる
  • エラー表示が出る

といった挙動があっても、異常ではないと理解しておくことが大切です。

常時稼働のサーバーではなく、個人利用のUbuntu環境であることを前提に、無理のない使い方を選びます。


つながらないときの確認順を決めておく

もし共有フォルダにアクセスできない場合は、次の順番で確認します。

  • Ubuntuは起動しているか
  • smbd サービスは動いているか
  • Windowsから ping が通るか
  • IPアドレス指定でアクセスできるか
  • 資格情報が正しいか

この順番を意識しておくだけで、「どこが原因なのか」を冷静に切り分けられるようになります。

「安定運用」の考え方

今回目指した安定運用とは、常に何も考えずにつながる状態ではありません。

  • 再起動や環境変化があっても
  • 何を確認すればよいか分かっていて
  • 挙動に納得できる

この状態を、自分にとっての安定運用と考えています。


個人利用としての割り切り

Samba共有は、設定を突き詰めれば、より高度な構成も可能です。

ただ、個人利用では、

  • 分かりにくい設定を増やさない
  • 自分で把握できる範囲に留める

という割り切りが、長く使い続けるうえでは重要だと感じました。

今回の構成は、そのバランスを意識した落としどころです。

まとめ:Sambaを「理解して使える」状態にするために

この記事では、UbuntuとWindows11 HomeでSambaによるファイル共有を、イチから設定し直し、長期的に安心して使える構成を作ることを目的に、実際に行った手順と考え方をまとめてきました。

以前の設定でも、共有フォルダにアクセスでき、ファイルの読み書きはできていました。

それでも、

  • 再起動後の挙動が分からない
  • なぜ今つながっているのか説明できない
  • トラブル時に切り分けできない

といった不安が残っていたのも事実です。

今回あらためて設定を見直したことで、

  • Ubuntu側とWindows側の役割が整理できた
  • どこを確認すればよいか分かるようになった
  • 挙動に対して納得しながら使えるようになった

と感じています。

大切なのは、「とりあえずつながる設定」を作ることではなく、自分で説明できる状態にすることでした。

この記事の手順どおりに設定すれば、同じような環境でSamba共有を使っている方も、「なぜこの設定なのか」を理解しながら構築できるはずです。

すべてのトラブルをなくすことはできなくても、「落ち着いて確認し、原因を切り分けられる」、それが、個人利用における現実的な安定運用だと思います。

もし、「Sambaは使えているけれど、どこか不安が残る」と感じているなら、一度イチから設定を見直してみる価値はあるはずです。

この記録が、同じように悩んでいる方の助けになれば嬉しく思います。

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